PostNL 荷物追跡 5つのステップ！Track & Traceのやり方と見方

2025年11月19日

オランダからの荷物、「追跡の見方が分からない」「ステータスが動かない…」と不安になっていませんか？この記事で、PostNL追跡の簡単な5ステップと英語ステータスの意味を完全ガイド。もう「届かないかも」と心配する必要はありません。

PostNLの荷物追跡（Track & Trace）とは？

PostNLは、オランダの郵便サービスを担う企業です。日本でいうところの日本郵便のような存在であり、オランダ国内の郵便物や小包はもちろん、世界各国への国際配送サービスも提供しています。

このPostNLが提供する荷物追跡サービスが「Track & Trace」です。発送された荷物が今どこにあって、どのような状態なのかをリアルタイムに近い形で確認できるため、特に国際配送を利用する際には欠かせないサービスとなっています。

オランダ郵便PostNLの基本情報

PostNLは、その前身であるオランダ王立郵便（Royal PTT Netherlands）から続く長い歴史を持つ企業です。オランダ国内では最も信頼され、広く利用されている配送業者の一つであり、ヨーロッパ全土、さらにはアジアや北米へも強力な配送ネットワークを有しています。

日本へ送られてくる荷物の場合、オランダ国内の輸送をPostNLが担当し、オランダの国際交換局から日本へ空輸され、日本国内に到着した後は、日本郵便（Japan Post）が引き継いで配達を行うのが一般的です。

Track & Traceサービスの特徴

PostNLのTrack & Traceサービスは、利用者にとって非常に便利な機能を備えています。主な特徴は以下の通りです。

リアルタイム性の高い追跡
荷物が集荷されてから仕分けセンターを経由し、国境を越え、目的地の国に到着するまでのプロセスを詳細に追跡できます。
必要な情報は「追跡番号」
基本的に必要なのは「追跡番号（Tracking code）」だけです。国内配送の場合は受取人の郵便番号（Postal code）も併せて入力することで、より詳細な情報が得られます。
マルチデバイス対応
PostNLの公式ウェブサイトはもちろん、専用の公式アプリ（iOS/Android）からも手軽に追跡が可能です。

このサービスを使いこなすことで、荷物の現在地や配達予定日を高い精度で把握でき、荷物が「届かない」といった不安を軽減することができます。

PostNL荷物追跡の基本的なやり方【5つのステップ】

PostNLの荷物追跡は非常にシンプルです。ここでは、PCやスマートフォンのブラウザから公式サイトを利用する基本的なやり方を、5つのステップに分けて解説します。

引用元：https://share.google/images/r2YzGbdbpJewptTmH

ステップ	やること	簡潔な説明
ステップ1	追跡番号の準備	差出人やショップからの発送通知メールで、追跡番号（Tracking code）を確認します。
ステップ2	アクセス	PostNLの公式サイト（postnl.nl）または公式アプリを開き、「Track & Trace」の項目を探します。
ステップ3	入力	追跡番号の入力ボックスに、ステップ1で準備した番号を入力して検索します。
ステップ4	状況確認	荷物の現在のステータス（例：輸送中、仕分けセンターなど）の概要が表示されます。
ステップ5	詳細確認	「詳細を表示」のようなボタンを押し、荷物が集荷されてからの時系列の履歴（ステータス）を確認します。

【技術コラム】追跡精度を支えるPostNLのAIテクノロジー

PostNLのTrack & Traceが高度な利便性を提供できる背景には、積極的なAI（人工知能）とデータ解析技術の活用があります。単に荷物の位置を表示するだけでなく、以下の技術がシステムの裏側で動いています。

AIによる到着時刻の精密予測（AM/PM Prediction）
- 過去の膨大な配送データ、当日の交通状況、天候情報などをAIが解析し、特定の配達時間枠（タイムウィンドウ）を算出します。これにより、単なる「日付」だけでなく「時間帯」の予測精度を向上させています。
アルゴリズムによるルート最適化
- ドライバーが回るルートは、AIアルゴリズムによって毎日最適化されています。これにより遅延リスクを最小限に抑え、追跡情報に反映される「配達予定」の信頼性を担保しています。
デジタル・ツインとデータ連携
- 物流ネットワーク上の荷物をデジタルデータとしてリアルタイムに可視化することで、ボトルネックを早期に発見し、追跡情報の更新ラグを防ぐ取り組みが行われています。

PostNL荷物追跡（Track & Trace）の便利な使い方

公式サイトでの追跡だけでなく、PostNLはさらに便利な追跡方法を提供しています。特に「公式アプリ」の利用と「国際配送」の追跡には、知っておくと便利なコツがあります。

公式アプリの活用法（プッシュ通知）

引用元：https://share.google/images/OzRiJmATzglky3s3A

PostNLは無料の公式アプリ（PostNL App）を提供しています。このアプリを利用する最大のメリットは、プッシュ通知機能です。

一度追跡番号をアプリに登録しておけば、荷物のステータスが更新されるたび（例：仕分けセンターに到着、日本に向けて発送、日本に到着など）に、スマートフォンの通知で知らせてくれます。

これにより、わざわざ毎日ウェブサイトを確認しに行く手間が省け、荷物の動きをリアルタイムで把握できます。複数の荷物を同時に追跡・管理する際にも非常に便利です。また、アプリから荷物の発送手続きを行うことも可能です。

国際配送の場合の追跡のコツ

オランダから日本への国際配送の場合、PostNLの追跡はオランダを出国するまでがメインとなります。荷物が日本に到着し、税関を通過した後は、配送業務が日本郵便に引き継がれます。

この引き継ぎのタイミングで、PostNLの追跡情報（Track & Trace）の更新が止まることがあります。

もしPostNLのサイトで「日本に到着（Arrived in country of destination）」や「税関（In Customs）」といった表示がされた後は、同じ追跡番号を使って**日本郵便の「郵便追跡サービス」**で検索してみてください。

日本郵便のシステムに登録されると、そちらの方が国内の配送状況（税関検査の状況、最寄りの郵便局への到着、配達中など）をより詳細かつリアルタイムに確認できる場合が多いため、併用することをおすすめします。

PostNL追跡ステータスの見方【重要用語解説】

追跡画面では専門的な英語のステータスが表示されます。初めて見ると分かりにくいかもしれませんが、パターンは決まっています。ここでは、PostNLの荷物追跡で頻繁に登場する重要なステータス用語の意味を解説します。

主な追跡ステータス (英語)	日本語の意味（簡潔な説明）
The item is pre-advised	荷物情報登録差出人（ショップ等）が「これから発送します」という情報をPostNLに登録した状態。まだ荷物はPostNLに渡されていません。
The item is at the PostNL sorting center	仕分けセンター荷物がPostNLに引き渡され、オランダ国内の仕分けセンターに到着した状態。ここから日本への発送準備が始まります。
The item is on its way to the country of destination	輸送中荷物がオランダを出発し、目的地の国（日本）へ向けて飛行機などで輸送されている状態です。
The item has been delivered to the postal operator	日本到着荷物が日本に到着し、現地の郵便事業者（日本郵便）に引き渡された状態。税関検査などもここに含まれます。
The item has been delivered	配達完了荷物が受取人に無事届けられたことを示す、最終ステータスです。

PostNL追跡：ステータスと連動する技術的仕組み

追跡画面に表示されるステータスは、物流システム上の特定の「技術的トリガー」によって更新されます。ここではシステムがどのように荷物を認識しているかという視点で解説します。

主な追跡ステータス	システム上の処理・技術的背景
The item is pre-advised（事前情報受信）	【EDI（電子データ交換）の受信】物理的な荷物はまだ動いていませんが、発送元のシステムからPostNLのサーバーへ、API経由でデジタル出荷データ（マニフェスト）のみが送信・登録された状態です。
The item is at the PostNL sorting center（ソートセンター到着）	【自動仕分け機による物理スキャン】オランダのハブ拠点で、高速自動ソーターが荷物のバーコードを光学スキャンした瞬間に生成されるステータスです。ここで重量や寸法も自動計測され、データベースと照合されます。
The item is on its way to the country of destination（国際輸送中）	【フライトマニフェストとの連携】航空コンテナへの積載が完了し、フライト情報と紐付けられた段階です。これ以降は航空会社のシステムと連動するため、着陸して次のスキャンが行われるまで情報の更新（Ping）が一時的に止まる仕様となります。
The item has been delivered to the postal operator（配送事業者への引渡）	【UPU（万国郵便連合）標準コードの連携】オランダのシステム管理下から離れ、目的国のシステム（日本の場合は日本郵便の追跡システム）へデータハンドシェイクが行われた瞬間です。ここからS10規格（国際郵便共通規格）に基づき、日本側のサーバー情報が参照可能になります。

PostNLの荷物が「届かない」時の原因と対処法

「PostNLの荷物追跡をしてもステータスがずっと変わらない」「予定日を過ぎても荷物が届かない」といったトラブルは、国際配送では残念ながら起こり得ます。その主な原因と対処法について解説します。

追跡情報が更新されない場合

最も多いのが「The item is pre-advised」のまま数日間動かないケースです。これは、まだ差出人が荷物をPostNLに渡していないことを示しています。まずは差出人（購入したショップなど）に、本当に発送したのかを確認しましょう。

また、「The item is on its way to the country of destination」（輸送中）のまま更新されない場合、日本に到着して日本郵便のシステムに登録されるまでのタイムラグが発生している可能性があります。数日間待っても変わらない場合は、次の「配送遅延」の可能性も考えられます。

配送遅延の主な理由（セール、税関）

荷物が届かない、または追跡が更新されない背景には、以下のような理由が考えられます。

繁忙期による遅延
クリスマスや年末年始、ブラックフライデーなどの大型セール期間中は、世界的に荷物の量が爆発的に増えるため、PostNLの処理能力や飛行機の貨物スペースが逼迫し、配送全体が遅れがちになります。
税関検査による保留
日本に到着後、税関（Customs）で検査のために荷物が保留されることがあります。特に内容物の申告に不備があったり、輸入規制品が含まれていると疑われたりすると、検査に時間がかかり、配送がストップします。
天候や国際情勢
悪天候によるフライトの欠航や、国際情勢の不安定化（紛争、パンデミックなど）も、国際配送の大きな遅延要因となります。

調査依頼や問い合わせの方法

予定日を大幅に過ぎても荷物が届かず、追跡ステータスも更新されない場合、荷物が配送途中で紛失（ロスト）した可能性もゼロではありません。

ただし、荷物の調査依頼や損害賠償請求を行えるのは、原則として「差出人」のみです。

受取人である私たちがPostNLや日本郵便に直接問い合わせても、「差出人から調査依頼を出してもらってください」と案内されることがほとんどです。

そのため、荷物が届かない場合は、まず購入したショップや荷物の差出人に「荷物が届かないため、PostNLに調査を依頼してほしい」と連絡するのが最も確実な対処法となります。

PostNL荷物追跡のメリットとデメリット

PostNLのTrack & Traceサービスは非常に便利ですが、国際配送ならではの特性も理解しておく必要があります。最後に、このサービスのメリットとデメリットをまとめます。

メリット：リアルタイムな状況把握

最大のメリットは、オランダから日本へという長距離の配送状況を、手元のスマートフォンやPCからほぼリアルタイムで把握できる安心感です。

特に公式アプリのプッシュ通知機能を使えば、荷物の動きを能動的に知ることができ、「荷物は今どこだろう」というストレスを大幅に軽減できます。いつ頃日本に到着しそうか、配達の目処が立てやすいのも大きな利点です。

デメリット：言語の壁やタイムラグ

一方で、いくつかのデメリットも存在します。

言語の壁
公式サイトやアプリは基本的にオランダ語か英語です。追跡ステータスの専門用語も英語で表示されるため、慣れていないと状況を正確に理解するのが難しい場合があります。
情報のタイムラグ
荷物が国境を越え、現地の配送業者（日本郵便）に引き渡される際、追跡情報の連携にタイムラグが発生することがあります。PostNLの追跡が止まったように見えても、実際には日本国内で配送が進んでいる、といったケースです。
更新の遅れ
特に国際配送の「輸送中」のステータスは、実際に飛行機が飛んでいる間は更新がありません。数日間ステータスが変わらないこともあり、不安に感じるかもしれません。

これらの特性を理解し、日本到着後は日本郵便の追跡サイトと併用することが、賢い利用方法と言えるでしょう。