2026年度「デジタル化・AI導入補助金」「人材開発支援助成金」 について

2025年まで「IT導入補助金」だったものが、2026年より「デジタル化・AI導入補助金」 として実質的に名称変更され、AI導入やデジタルツールの活用をより明確に支援する方向へ進化することがあきらかになりました。

この記事では、新たな名称になった「デジタル化・AI導入補助金」と「人材開発支援助成金」についてご紹介します。

目次

AI導入の助けとなる助成金とは・・・

2026年(令和8年度)には、AI分野における支援策として、「デジタル化・AI導入補助金」をはじめ、国産AI技術の育成を目指した大規模な政府支援が中心となる見込みです。これまでにも、「IT導入補助金」として、ITという大きなくくりでの助成金の仕組みがありましたが、令和7年度の補正予算案に基づき、以前にもまして充実した内容で支援が行われる方針が打ち出されました。

その核となるのが、「デジタル化・AI導入補助金」「人材開発支援助成金」です。この二つは、ツール導入費用を支援するものとAIに関する研修を実施する際の費用を支援するものという違いがあります。AIを企業に導入するにあたり、企業にとってはどちらも同時に必要になってくる支援となることは間違いありません。ツールを利用したり、AIが使用される環境下での業務においては利用する人のITリテラシーの育成は欠かせないからです。

では、これらの助成金はどのような企業が対象で申請方法や条件はどのような内容なのでしょうか。もう少し詳しく見ていきましょう。

「デジタル化・AI導入補助金」

2025年(令和7年度)まであった支援制度「IT導入補助金」が従来の補助金制度でした。2026年(令和8年度)からは名称を新たに「デジタル化・AI導入補助金」となりました。この補助金の狙いは、生産性向上・人手不足対策・DX促進を支援するという点にあり、AI導入を前提にした経営変革を後押しする制度になっています。中小企業・小規模事業者がAIや生成AI、クラウドサービス、ITツールを導入する負担を軽減して、AIを導入しやすくなるような仕組みです。通常、年間を通じて複数回(年6〜7回程度)公募が予定されており、各企業のタイミングや申請書類の準備にあった時期での申請見当がおすすめです。

現時点で公表されている「デジタル化・AI導入補助金」の概要は以下の通りです。
対象: 中小企業・小規模事業者など
公募開始時期: 2026年1月7日時点では未定。リーフレットによると、準備が整い次第、速やかに公募を開始とのこと。※詳しくは、事務局ポータルサイトをご確認ください。
補助対象: 会計ソフト、受発注・在庫管理システム、AIチャットボット、AI-OCRなどのITツール・AI導入関連費用
補助額: 最大450万円

引用:デジタル化・AI導入補助金のリーフレット

「人材開発支援助成金」

以前は「キャリア形成促進助成金」として運用されていた補助金制度が、2017年(平成29年)4月に制度改正を経てできたのが「人材開発支援助成金」です。以前は主に、職業訓練や教育研修にかかる費用を補助していましたが、名称と内容が刷新され、より使いやすく、企業の実情に即した支援を目指して設計されました。目的は、従業員の「職業能力の向上」「生産性の向上」「雇用の安定」などです。また、2025年(令和7年)4月にも改正され、非正規雇用者への支援が強化されました。

現時点で公表されている「人材開発支援助成金」の概要は以下の通りです。
対象: AI活用に必要な知識・スキルを従業員に習得させたい中小企業など
※この制度に関しては大手企業も申請可能だが、助成率や助成単価が中小企業よりも低く設定されている。
助成率: 中小企業は経費助成率45〜60%、研修中の賃金(賃金助成)が800円/時間(要件を満たせば1,000円/時間)などの助成率となっている。

この助成金には全部で4つのコースが用意されており、その中でAI導入に向けて活用できそうなコースが3つあります。「事業展開等リスキリング支援コース」と「人材育成支援コース」、「人への投資促進コース」です。以下のように、AI導入を目的として従業員がITリテラシーを身に着けるための研修に活用ができます。

まとめ

補助金や資金支援は日本だけではなく、海外でも大規模に展開されており、スペイン政府は 1億5,000万ユーロ(約155百万ドル)の補助金を企業の AI 開発・導入支援に割り当てると発表しています。特に、中小企業や小規模事業者においてはAIの導入率が大手企業に比べて遅れを取っているのが現実で、コストのかかるAI導入に二の足を踏んでいる企業が多いことがわかります。

これらの助成金は、政府主導で企業の AI 活用を後押しし、日本全体の導入率を高めることで、国際的な AI 活用の潮流に追いつくための施策といえるでしょう。そして、AI活用から AI 共生へと移り変わる時代の流れに対応するためにも、各企業が助成金を上手に活用しながら、少しずつでも AI 導入を進めていくことが重要になります。

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