AIエンジニアを目指す方にとって、『どの資格を取得すべきか』『本当に資格は必要なのか』は大きな悩みですよね。実務経験が重視される現場もあれば、資格が転職や昇給に直結するケースもあります。
この記事では、G検定やE資格をはじめとするAIエンジニア関連資格7選を難易度・費用・学習時間で徹底比較し、あなたの目的に合った資格選びをサポートします。
未経験からの転職ルートや、効率的な学習ロードマップも具体的に解説します。
AIエンジニアに資格は必要?3つの判断基準で解説

AIエンジニアになるために、資格は必須ではありません。
実際の現場では、実務経験やポートフォリオが最も重視される傾向にあります。
しかし、特定の状況下では資格が大きな武器になることも事実です。
資格取得の判断は、あなたの現在のキャリアステージと目的によって変わります。
以下の3つの判断基準を参考に、資格取得の必要性を見極めましょう。
資格が有利に働く3つの場面【未経験転職・社内評価・案件獲得】
資格が特に効果を発揮するのは、以下の3つの場面です。
1. 未経験からの転職活動
実務経験がない状態で応募する際、G検定やE資格は『AIの基礎知識を体系的に学んだ証明』として機能します。
書類選考の通過率を高め、面接での話題作りにもなります。
特にポテンシャル採用を行う企業では、資格保有者が優遇される傾向があります。
2. 社内での評価・昇進
資格手当を設定している企業では、G検定で月額5,000円、E資格で月額10,000円といった手当が支給されるケースがあります。
また、AI人材育成を推進する企業では、資格取得が昇進要件に含まれることもあります。
社内での技術力の可視化にも役立ちます。
3. フリーランス・副業での案件獲得
クラウドソーシングサイトでは、プロフィールに資格情報を記載することで信頼性が向上します。
特にAWS Certified Machine Learning – SpecialtyやGoogle Cloud Professional ML Engineerは、クラウドベースのML案件で強力なアピール材料になります。
参考:AIエンジニアになるには?必要なスキルや取得しておくべき資格
資格より実務経験が重視されるケースとは
一方で、資格よりも実務経験が圧倒的に重視される場面も多く存在します。
即戦力採用のエンジニア求人では、『Kaggleでの実績』『GitHubでの公開プロジェクト』『過去の開発事例』といった具体的な成果物が評価対象です。
特に中途採用では、資格の有無よりも『どんなモデルを構築したか』『どんな課題を解決したか』が問われます。
また、スタートアップやベンチャー企業では、スピード感を持って成果を出せる実践力が求められるため、資格の評価は相対的に低くなります。
研究開発職では、論文の執筆実績や学会発表の経験が資格以上に重要視されます。
あなたに資格が必要かを判断する3つの質問
以下の3つの質問に答えることで、資格取得の必要性を明確にできます。
Q1. あなたの現在の状況は?
- 未経験からAI業界に転職したい → 資格取得を強く推奨
- 既にエンジニアとしての実務経験がある → 資格は補助的な位置づけ
- 学生または第二新卒 → 資格がポテンシャルの証明になる
Q2. 目指すキャリアパスは?
- 大手企業やSIerでの安定したキャリア → 資格が評価される傾向
- スタートアップでの成長 → 資格より実装力が重視される
- フリーランス・副業 → 資格が信頼性の担保になる
Q3. 学習時間と費用を投資できるか?
- G検定:60時間・13,200円
- E資格:150時間・30万円〜(認定講座費用含む)
- AWS ML Specialty:100時間・33,000円
これらの投資に対して、十分なリターン(転職成功・年収アップ・案件獲得)が見込めるかを検討しましょう。
AIエンジニア関連資格の全体マップ【国家・民間・ベンダー別】

AIエンジニア関連の資格は大きく3つのカテゴリに分類され、それぞれの特性を理解することで、自分に適した資格を選びやすくなります。
国家資格は信頼性が高く長期的なキャリアで評価され、民間資格は専門性に特化しているのが特徴です。
ベンダー資格は特定のクラウドプラットフォームでの実装力を証明します。
国家資格:応用情報技術者・データベーススペシャリスト
国家資格である情報処理技術者試験は、経済産業省が認定する公的資格です。
応用情報技術者試験(AP)は、ITエンジニアとしての幅広い知識を証明する資格で、AI分野に特化していませんが、基礎的なアルゴリズムやデータ構造の理解が問われます。
合格率は約20%、受験料は7,500円です。
データベーススペシャリスト試験(DB)は、データベース設計・管理の専門知識を証明する資格で、AIエンジニアに必須のデータハンドリングスキルの基盤になります。
合格率は約15%、受験料は7,500円です。
これらの国家資格は一度取得すれば生涯有効で、転職市場での信頼性も高いのが特徴です。
ただし、AI特有の技術(機械学習・ディープラーニング)の専門性は証明しにくいというデメリットがあります。
民間資格:G検定・E資格・DS検定・統計検定
民間資格は、AI・データサイエンス分野に特化した専門性の高い資格群です。
G検定(ジェネラリスト検定)は、日本ディープラーニング協会(JDLA)が主催し、AIの基礎理論・歴史・倫理を幅広くカバーします。
受験料は13,200円、合格率は約60〜70%で、文系出身者でも挑戦しやすい難易度です。
E資格(エンジニア資格)は、同じくJDLAが主催する上位資格で、ディープラーニングの実装力を証明します。
受験料は33,000円、合格率は約60〜70%ですが、認定講座の修了が受験条件となるため、総費用は30万円前後になります。

データサイエンティスト検定(DS検定)は、データサイエンティスト協会が主催する入門資格で、データ活用の実務知識が問われます。
受験料は11,000円、合格率は約50〜60%です。
統計検定2級・準1級は、統計の理論と実践力を証明する資格で、AIの数学的基盤を固めたい方に最適です。
2級の受験料は7,000円、合格率は約35〜45%です。
ベンダー資格:AWS・Google Cloud・Azure ML資格
ベンダー資格は、特定のクラウドプラットフォームでのML実装力を証明する実践的な資格です。
AWS Certified Machine Learning – Specialtyは、Amazon Web Services上での機械学習モデルの設計・実装・運用スキルを証明します。
受験料は33,000円、合格率は非公開ですが、難易度は高めとされています。
Google Cloud Professional ML Engineerは、Google Cloudでの機械学習ソリューションの設計・構築能力を証明します。
受験料は200ドル(約30,000円)、こちらも難易度は高めです。
Microsoft Azure AI Engineer Associateは、Azure上でのAIソリューション開発スキルを証明します。
受験料は21,103円です。
これらのベンダー資格は、実際のクラウド環境での実装経験が求められるため、実務に直結した知識を習得できます。
企業のクラウド採用状況に応じて、AWSかGCPかを選ぶと良いでしょう。
AIエンジニア資格おすすめ7選【難易度・費用・学習時間を比較】

ここからは、AIエンジニアを目指す方に特におすすめの資格7つを詳しく解説します。
各資格の難易度、費用、学習時間を具体的に比較し、取得メリットと対象者を明確にします。
自分の目的とキャリアステージに合った資格を選びましょう。
G検定|AI・ディープラーニングの基礎知識を証明
G検定(ジェネラリスト検定)は、AIの基礎知識を幅広く学びたい方に最適な入門資格です。
基本情報
- 主催:日本ディープラーニング協会(JDLA)
- 受験料:13,200円(税込)
- 試験時間:120分(オンライン受験・自宅可)
- 合格率:約60〜70%
- 学習時間の目安:60時間
出題範囲は、AIの歴史、機械学習の基礎、ディープラーニングの理論、AI関連の法律・倫理と多岐にわたります。
プログラミング経験がなくても挑戦できる設計になっているため、文系出身者やビジネス職の方にも人気です。
取得メリット
- AIプロジェクトの企画・提案に必要な基礎知識が身につく
- エンジニアとの協業でスムーズなコミュニケーションが可能になる
- 転職活動で『AI分野への関心と学習意欲』をアピールできる
E資格|ディープラーニング実装力を証明する上位資格
E資格(エンジニア資格)は、ディープラーニングの実装力を証明するAI資格です。
基本情報
- 主催:日本ディープラーニング協会(JDLA)
- 受験料:33,000円(税込)+ 認定講座費用20〜40万円
- 試験時間:120分
- 合格率:約60〜70%
- 学習時間の目安:150〜200時間
- 受験条件:JDLA認定プログラムの修了が必須
出題範囲は、ディープラーニングの理論(CNN、RNN、GANなど)、最適化手法、フレームワーク(PyTorch、TensorFlow)の実装知識が中心です。
数学(線形代数、微分、確率統計)とPythonプログラミングの基礎が前提知識として求められます。

取得メリット
- AIエンジニアとしての技術力を客観的に証明できる
- 大手企業の中途採用で評価されやすい
- 資格手当が支給される企業も多い(月額5,000〜15,000円)
注意点は、認定講座の受講が必須であるため、総費用が30万円前後かかることです。
ただし、講座を通じて体系的な知識と実装経験を得られるため、独学よりも効率的に合格を目指せます。
データサイエンティスト検定(DS検定)|データ活用人材の入門資格
データサイエンティスト検定(DS検定)は、データサイエンスの実務知識を幅広く学べる入門資格です。
基本情報
- 主催:データサイエンティスト協会
- 受験料:11,000円(税込)
- 試験時間:90分(オンライン受験)
- 合格率:約50〜60%
- 学習時間の目安:50〜80時間
出題範囲は、データサイエンス力、データエンジニアリング力、ビジネス力の3つのスキルセットから構成されます。
SQLによるデータ抽出、Pythonでのデータ加工、機械学習の基礎、ビジネス課題の定義など、実務で必要な知識が総合的に問われます。
取得メリット
- データ分析プロジェクトの全体像を理解できる
- エンジニアだけでなくビジネス職にも有用
- データドリブンな意思決定ができる人材として評価される
G検定と比較すると、より実務寄りで『データを使って何ができるか』に焦点を当てた内容になっています。
統計検定2級・準1級|統計的素養を客観的に証明
統計検定は、統計学の理論と実践力を証明する資格で、AIの数学的基盤を固めたい方に最適です。
統計検定2級
- 受験料:7,000円(税込)
- 試験時間:90分
- 合格率:約35〜45%
- 学習時間の目安:80〜120時間
- 出題範囲:記述統計、確率分布、推定・検定、回帰分析
大学基礎レベルの統計学を体系的に学習できます。
機械学習の理論を深く理解するための前提知識として非常に有用です。

統計検定準1級
- 受験料:8,000円(税込)
- 試験時間:120分
- 合格率:約25〜30%
- 学習時間の目安:150〜200時間
- 出題範囲:多変量解析、時系列解析、ベイズ統計、実験計画法
準1級は大学専門レベルで、より高度な統計手法が問われます。
取得メリット
- 機械学習アルゴリズムの理論的背景を理解できる
- データ分析の正当性を統計的に説明できるようになる
- 研究職やデータサイエンティストへの転職で評価される
AI・機械学習を『使う』だけでなく『理解する』ためには、統計学の素養が不可欠です。
Python3エンジニア認定データ分析試験|Python×データ分析の基礎
Python3エンジニア認定データ分析試験は、Pythonを使ったデータ分析の基礎力を証明する資格です。
基本情報
- 主催:一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会
- 受験料:11,000円(税込)
- 試験時間:60分
- 合格率:約70〜80%
- 学習時間の目安:40〜60時間
出題範囲は、NumPy、pandas、Matplotlib、scikit-learnといったデータ分析ライブラリの基本的な使い方が中心です。
公式教材『Pythonによるあたらしいデータ分析の教科書』に準拠した内容で、独学でも十分に合格を狙えます。
取得メリット
- データ分析の実務で頻出するライブラリの使い方を体系的に学べる
- 未経験からのデータアナリスト・AIエンジニア転職で評価される
- 比較的短時間で取得でき、コストパフォーマンスが高い
プログラミング初心者が最初に挑戦する資格としても適しています。
AWS Certified Machine Learning – Specialty|AWSでのML実装力
AWS Certified Machine Learning – Specialtyは、Amazon Web Services上での機械学習モデルの設計・実装・運用スキルを証明する資格です。
基本情報
- 主催:Amazon Web Services
- 受験料:33,000円(税込)
- 試験時間:180分
- 合格率:非公開(難易度は高め)
- 学習時間の目安:100〜150時間
- 前提知識:AWSの基本サービス、機械学習の理論
出題範囲は、データエンジニアリング(S3、Glue、Athena)、探索的データ分析、モデリング(SageMaker)、機械学習の実装と運用、セキュリティです。
AWSの各種サービスを使ったMLパイプラインの構築力が問われます。
取得メリット
- クラウド上でのML実装経験を客観的に証明できる
- AWS採用企業(特にスタートアップ・Web系企業)で高く評価される
- 実務に直結したスキルが身につく
日本国内のクラウドシェアではAWSが最大であるため、実務での活用機会も多い資格です。
Google Cloud Professional ML Engineer|GCPでのML実装力
Google Cloud Professional ML Engineerは、Google Cloudでの機械学習ソリューションの設計・構築能力を証明する資格です。
基本情報
- 主催:Google Cloud
- 受験料:200ドル(約30,000円)
- 試験時間:120分
- 合格率:非公開(難易度は高め)
- 学習時間の目安:100〜150時間
- 前提知識:GCPの基本サービス、機械学習の理論
出題範囲は、MLパイプラインの設計、モデルの開発(Vertex AI、BigQuery ML、TensorFlow)、モデルのデプロイと運用、MLソリューションの自動化です。
GCPならではの特徴として、BigQueryを使った大規模データ分析やAutoMLの活用が問われます。
取得メリット
- GCP採用企業(特に大規模データを扱う企業)で評価される
- GoogleのML関連サービスを体系的に学べる
- AutoMLなど最新のMLOps手法を習得できる
AWSと比較して、GCPはBigQueryやVertex AIなど、データ分析とMLの統合に強みがあります。
【比較表】7資格の難易度・費用・学習時間一覧
以下の表で、7つの資格を一覧比較できます。
| 資格名 | 難易度 | 受験料 | 学習時間 | 合格率 | 対象者 |
|---|---|---|---|---|---|
| G検定 | ★★☆☆☆ | 13,200円 | 60時間 | 60〜70% | AI初学者・ビジネス職 |
| E資格 | ★★★★☆ | 33,000円+講座費用20〜40万円 | 150〜200時間 | 60〜70% | AIエンジニア志望 |
| DS検定 | ★★☆☆☆ | 11,000円 | 50〜80時間 | 50〜60% | データ分析初学者 |
| 統計検定2級 | ★★★☆☆ | 7,000円 | 80〜120時間 | 35〜45% | 統計の基礎を固めたい人 |
| Python3データ分析 | ★★☆☆☆ | 11,000円 | 40〜60時間 | 70〜80% | Python初学者 |
| AWS ML Specialty | ★★★★☆ | 33,000円 | 100〜150時間 | 非公開 | クラウドML実装者 |
| GCP ML Engineer | ★★★★☆ | 約30,000円 | 100〜150時間 | 非公開 | クラウドML実装者 |
自分の現在のスキルレベルと目的に応じて、最適な資格を選びましょう。
【目的別】AIエンジニア資格の選び方フローチャート

ここでは、あなたの目的に応じた資格選びのフローチャートを提示します。
キャリアステージや目指す方向性によって、最適な資格の組み合わせが変わります。
以下の3つのパターンを参考にしてください。
未経験からAIエンジニアに転職したい人→G検定→E資格ルート
プログラミング未経験またはIT業界未経験の方には、段階的なステップアップルートをおすすめします。
ステップ1:G検定取得(学習期間2〜3ヶ月)
まずはAIの全体像を理解し、基礎知識を固めます。
この段階で、AIの歴史、機械学習の基本概念、ディープラーニングの仕組みを学びます。
ステップ2:Pythonプログラミングの学習(学習期間3〜4ヶ月)
G検定合格後、Python3エンジニア認定データ分析試験を目標に、プログラミングスキルを習得します。
この期間で、NumPy、pandas、Matplotlibの基本操作をマスターします。
ステップ3:E資格取得(学習期間4〜6ヶ月)
JDLA認定講座を受講しながら、ディープラーニングの理論と実装を学びます。
講座では、実際のコードを書きながらCNN、RNN、GANなどのモデルを構築する経験を積めます。
合計学習期間:9〜13ヶ月
総費用:約35万円(G検定1.3万円 + Python資格1.1万円 + E資格講座+受験30〜40万円)
このルートは、未経験からでも着実にスキルを積み上げられる王道パターンです。
参考:AI知識だけじゃ足りなかった。そんな未経験AIエンジニアが2か月で現場デビューするまで
現役エンジニアがAI領域にスキルチェンジしたい人→E資格orクラウド資格
既にWebエンジニアやインフラエンジニアとしての実務経験がある方は、より専門的な資格から挑戦できます。
パターンA:ディープラーニング実装を極める → E資格
画像認識、自然言語処理などのディープラーニング技術を深く学びたい方向けです。
JDLA認定講座を受講し、PyTorchやTensorFlowでのモデル構築力を身につけます。
学習期間:4〜6ヶ月、総費用:30〜40万円
パターンB:クラウドML実装を極める → AWS/GCP ML資格
既にAWSやGCPの基本的な知識がある方は、ML特化の資格に直接挑戦できます。
クラウド上でのMLパイプライン構築、モデルデプロイ、運用自動化のスキルを習得します。
学習期間:3〜5ヶ月、総費用:3〜5万円
おすすめの学習順序
- 現在の業務で使っているクラウドプラットフォームのML資格を優先
- 転職市場での需要を考慮(国内ではAWSのシェアが大きい)
- 余裕があればE資格も取得し、理論と実装の両面を証明
ビジネス職・マネージャーがAIリテラシーを身につけたい人→G検定
営業、企画、マーケティング、プロジェクトマネージャーなど、非エンジニア職でAIリテラシーを高めたい方には、G検定が最適です。
G検定が適している理由
- プログラミング不要で、理論とビジネス応用に焦点を当てている
- AIプロジェクトの企画・提案に必要な知識が網羅されている
- エンジニアとのコミュニケーションがスムーズになる
学習のポイント
- 公式テキスト『深層学習教科書 ディープラーニング G検定(ジェネラリスト)公式テキスト』を中心に学習
- AIの歴史や倫理、法律の部分は実務での提案に直結する重要知識
- 最新のAI活用事例(生成AI、ChatGPTなど)もキャッチアップ
学習期間:2〜3ヶ月(週5〜10時間)、総費用:約2万円(テキスト代含む)
G検定取得後は、社内のAI活用推進リーダーやDX推進担当として活躍の場が広がります。
データ分析スキルを証明したい人→統計検定+Python資格
データアナリストやデータサイエンティストを目指す方には、統計とプログラミングの両輪を証明する組み合わせがおすすめです。
推奨ルート
- Python3エンジニア認定データ分析試験(学習期間2ヶ月)
- 統計検定2級(学習期間3〜4ヶ月)
- DS検定(学習期間2ヶ月)
- (余裕があれば)統計検定準1級(学習期間4〜6ヶ月)
この組み合わせのメリット
- データ分析の実務に必要なツール(Python)と理論(統計学)の両方を証明できる
- 機械学習の理論的背景を深く理解できるようになる
- データドリブンな意思決定を統計的根拠を持って説明できる
合計学習期間:7〜12ヶ月、総費用:約3〜4万円
この組み合わせは、データサイエンティストとしての基礎力を網羅的に証明できるため、転職市場でも高く評価されます。
AIエンジニア資格の取得ロードマップ【学習時間・順序の目安】

資格取得には計画的な学習スケジュールが重要です。
ここでは、未経験者と経験者それぞれに向けた具体的なロードマップを提示します。
あなたの状況に合わせてカスタマイズしてください。
未経験者向け12ヶ月ロードマップ
プログラミング未経験からAIエンジニアを目指す方向けの年間計画です。
1〜3ヶ月目:基礎知識の習得 + G検定
- 週10時間の学習でG検定の範囲を網羅
- 公式テキストと問題集を2〜3周
- AI関連のニュースを日常的にチェック
- 目標:3ヶ月目にG検定合格
4〜7ヶ月目:Pythonプログラミングの習得
- 週12時間の学習でPythonの基礎からデータ分析まで
- Progateやpaizaなどのオンライン学習サイトを活用
- NumPy、pandas、Matplotlibを使った実践課題に取り組む
- 目標:7ヶ月目にPython3エンジニア認定データ分析試験合格
8〜12ヶ月目:ディープラーニングの実装 + E資格
- JDLA認定講座を受講(週15〜20時間)
- 講座の課題とは別に、Kaggleのチュートリアルに挑戦
- CNN、RNN、GANなどのモデルを自分で実装してみる
- 目標:12ヶ月目にE資格合格
週あたりの学習時間の目安
- 平日:1日2時間 × 5日 = 10時間
- 休日:1日3時間 × 2日 = 6時間
- 合計:週16時間
この計画で、1年後には未経験から『E資格保有のAIエンジニア候補』として転職活動を開始できます。
経験者向け6ヶ月ロードマップ
既にプログラミング経験があり、AI領域にスキルチェンジしたい方向けの半年計画です。
1〜2ヶ月目:機械学習の理論と実装
- 週15時間の学習で機械学習の基礎を習得
- scikit-learnを使った分類・回帰・クラスタリングの実装
- Kaggleの入門コンペに参加して実践経験を積む
- 目標:機械学習の基本アルゴリズムを自力で実装できるレベル
3〜5ヶ月目:ディープラーニング + E資格
- JDLA認定講座を受講(週20時間)
- PyTorchまたはTensorFlowでのモデル構築を習得
- 画像認識・自然言語処理の実装経験を積む
- 目標:5ヶ月目にE資格合格
6ヶ月目:クラウドML資格またはポートフォリオ作成
- AWS ML SpecialtyまたはGCP ML Engineerの学習を開始
- あるいは、学んだスキルを活かしたポートフォリオプロジェクトを作成
- GitHubに公開し、転職活動でアピール
週あたりの学習時間の目安
- 平日:1日3時間 × 5日 = 15時間
- 休日:1日4時間 × 2日 = 8時間
- 合計:週23時間
この計画で、半年後には『実装力を証明できるAIエンジニア』として転職市場で競争力を持てます。
働きながら学ぶ人の時間捻出術と学習継続のコツ
フルタイムで働きながら資格取得を目指す方向けの実践的なアドバイスです。
時間捻出の具体的テクニック
- 朝活:出勤前の1時間を学習時間に(6:00〜7:00)。朝は集中力が高く効率的
- 通勤時間:電車内で動画講座やオンライン問題集に取り組む(往復1時間)
- 昼休み:ランチ後の20分を復習時間に充てる
- 夜の時間確保:帰宅後、スマホを別室に置いて1.5時間集中学習
これだけで平日1日あたり約3時間の学習時間を確保できます。
学習継続のコツ
- 習慣化:同じ時間帯に学習することで、習慣として定着させる
- 小さな目標設定:『今日はこの章を終わらせる』など、達成可能な目標を毎日設定
- 学習記録:Notionやスプレッドシートで学習時間を記録し、進捗を可視化
- 仲間を作る:SNSやオンラインコミュニティで同じ資格を目指す仲間とつながる
- 定期的な振り返り:週末に1週間の学習を振り返り、翌週の計画を立てる
モチベーション維持の工夫
- 資格取得後のキャリアイメージを具体的に描く(年収アップ、希望企業への転職など)
- 中間目標を設定し、達成したら自分にご褒美を与える
- 学習内容を発信(ブログ、X(旧Twitter))して、アウトプットを習慣化
継続は力なりです。
無理のないペースで、着実に前進しましょう。
AIエンジニア資格別おすすめ教材・講座

効率的に合格するためには、質の高い教材選びが重要です。
ここでは、主要資格ごとにおすすめの教材と勉強法を紹介します。
G検定のおすすめ教材・勉強法
G検定は独学でも十分に合格を狙える資格です。
必須教材
- 『深層学習教科書 ディープラーニング G検定(ジェネラリスト)公式テキスト 第2版』(JDLA監修、翔泳社):試験範囲を網羅した公式テキスト。まずはこれを2周読み込む
- 『徹底攻略 ディープラーニングG検定 ジェネラリスト問題集 第2版』(インプレス):実践的な問題演習に最適。試験直前に2〜3周
補助教材
- JDLA公式サイトのシラバス:最新の出題範囲を確認
- Study-AI(オンライン問題集):模擬試験形式で実力チェック
- YouTube動画:『G検定対策チャンネル』で重要ポイントを復習
効果的な勉強法
- 公式テキストを1周読み、全体像を把握(2〜3週間)
- 問題集を解きながら、苦手分野を洗い出す(3〜4週間)
- 公式テキストの該当箇所を復習し、理解を深める(2週間)
- 試験直前に問題集を総復習(1週間)
試験はオンライン受験でカンニングペーパー持ち込み可能ですが、検索している時間はありません。
事前にしっかり理解しておくことが重要です。
E資格のおすすめ認定講座3選【料金・サポート比較】
E資格は認定講座の修了が受験条件です。
講座選びが合格への最重要ステップと言えます。
1. AVILEN『全人類がわかるE資格コース』
- 料金:158,000円(税込)
- 学習期間:3ヶ月
- 特徴:動画講義とハンズオン課題のバランスが良い。質問サポートが充実
- おすすめ対象:数学に不安がある方、初学者
2. キカガク『AI人材育成長期コース』
- 料金:792,000円(税込)※専門実践教育訓練給付金で最大70%還付
- 学習期間:6ヶ月
- 特徴:E資格対策だけでなく、実務で使えるスキルまで網羅。転職サポートあり
- おすすめ対象:本気で転職を目指す方、手厚いサポートを求める方
3. Aidemy Premium『E資格対策講座』
- 料金:327,800円(税込)
- 学習期間:3ヶ月
- 特徴:オンライン完結で柔軟に学習できる。メンターサポート付き
- おすすめ対象:働きながら学びたい方、自分のペースで進めたい方
講座選びのポイント
- 質問サポートの充実度(回答の速さ、丁寧さ)
- ハンズオン課題の質と量(実装経験を積めるか)
- 合格実績(公開されている合格率)
- 受講生コミュニティの有無(仲間と励まし合える環境)
多くの講座が無料説明会や体験受講を実施しているので、複数比較してから決めることをおすすめします。
参考:E資格とは|メリットや難易度、合格率、転職での活用方法を解説
クラウドML資格のおすすめ学習リソース
AWSやGCPのML資格は、公式リソースが充実しているため、独学でも十分に合格を狙えます。
AWS Certified Machine Learning – Specialty
- AWS公式トレーニング:『Machine Learning on AWS』(有料、約10万円)
- Udemy:『AWS Certified Machine Learning Specialty 2026 – Hands On!』(英語、セール時2,000円前後)
- 公式サンプル問題:AWS公式サイトで無料公開されている演習問題
- AWS Skill Builder:無料のオンライン学習プラットフォーム
Google Cloud Professional ML Engineer
- Google Cloud公式ドキュメント:Vertex AI、BigQuery MLなどのサービスドキュメント
- Coursera:『Machine Learning with TensorFlow on Google Cloud Platform』(Google公式)
- Qwiklabs:実際のGCP環境でハンズオン学習できるプラットフォーム
- 公式模擬試験:Google Cloud公式サイトで提供
効率的な学習手順
- 公式ドキュメントで各サービスの概要を理解(2〜3週間)
- ハンズオンで実際に環境を構築してみる(4〜6週間)
- Udemyや公式コースで体系的に学習(4〜6週間)
- 模擬試験で実力チェック&弱点補強(2週間)
クラウド資格は実務経験が大きく影響するため、学習と並行して実際のプロジェクトで使ってみることが最も効果的です。
AIエンジニア資格取得後のキャリアパス【年収・転職への影響】

資格を取得した後、どのようなキャリアが開けるのでしょうか。
年収相場、転職での評価、取得後にすべきアクションを具体的に解説します。
AIエンジニアの年収相場と資格保有者の市場価値
AIエンジニアの年収は、経験年数とスキルレベルによって大きく変動します。
経験別の年収相場
- 未経験〜1年目:350〜450万円(G検定保有で+20〜50万円の評価)
- 2〜3年目:500〜650万円(E資格保有で+50〜100万円の評価)
- 4〜5年目:650〜850万円(クラウドML資格保有で+50〜100万円の評価)
- 6年目以上(シニアレベル):850〜1,200万円
資格が年収に与える影響
資格単体で年収が大きく上がるわけではありませんが、以下の効果があります。
- 未経験からの転職:書類選考通過率が約1.5倍向上し、内定獲得の可能性が高まる
- 昇給・昇進:資格手当として月額5,000〜15,000円が支給される企業もある
- フリーランス単価:E資格保有者は月額単価が10〜20万円高くなる傾向
資格は『スキルの証明』として機能し、実務経験と組み合わせることで市場価値を最大化できます。
資格を活かした転職成功パターン3選
実際に資格を活かして転職に成功した事例から、3つのパターンを紹介します。
パターン1:未経験からAI受託開発企業へ
- 前職:営業職(IT業界未経験)
- 取得資格:G検定 → Python3エンジニア認定データ分析 → E資格
- 学習期間:12ヶ月
- 転職先:AI受託開発企業のジュニアAIエンジニア
- 年収:400万円 → 480万円
資格とポートフォリオ(Kaggleのコンペ参加履歴)を組み合わせてアピールし、ポテンシャル採用で内定獲得。
パターン2:Webエンジニアから機械学習エンジニアへ
- 前職:Webエンジニア(実務経験3年)
- 取得資格:E資格 + AWS Certified Machine Learning – Specialty
- 学習期間:6ヶ月
- 転職先:大手IT企業の機械学習エンジニア
- 年収:550万円 → 720万円
既存のプログラミングスキルにAI専門性を上乗せし、大幅な年収アップを実現。
パターン3:ビジネス職からAIプロジェクトマネージャーへ
- 前職:コンサルティング会社のプロジェクトマネージャー
- 取得資格:G検定
- 学習期間:3ヶ月
- 転職先:SIer企業のAIプロジェクトマネージャー
- 年収:600万円 → 680万円
AIリテラシーを証明し、『AI案件を管理できるPM』として評価され転職成功。
資格取得後にやるべき3つのアクション
資格を取得しただけでは、キャリアアップは実現しません。
以下の3つのアクションを実行しましょう。
1. ポートフォリオの作成
学んだスキルを使って、実際のプロジェクトを作成しましょう。
- 画像分類アプリ(Streamlitで実装)
- テキスト分析ダッシュボード(FlaskやFastAPIで構築)
- Kaggleコンペへの参加記録
これらをGitHubに公開し、技術ブログで解説記事を書くと、実力を可視化できます。
2. 技術コミュニティへの参加
JDLA主催の勉強会、Kaggle Meetup、AWSやGCPのユーザーグループなどに参加し、最新情報をキャッチアップしましょう。
人脈形成も転職活動に役立ちます。
3. 継続的な学習
AI分野は技術進化が非常に速いため、資格取得後も学習を続けることが重要です。
- 最新の論文(arXiv)をチェック
- 新しいフレームワークやライブラリを試す
- 生成AI(LLM、拡散モデル)など最新トレンドをキャッチアップ
資格は『スタート地点』であり、継続的な成長がキャリアアップの鍵です。
AIエンジニア資格に関するよくある質問

AIエンジニア資格についてよく寄せられる質問にお答えします。
Q. AIエンジニアに国家資格はある?
A: AI専門の国家資格は現時点では存在しません。
ただし、経済産業省が認定する情報処理技術者試験(応用情報技術者、データベーススペシャリストなど)は、AIエンジニアの基礎スキルを証明する国家資格として評価されます。
AI特有の技術を証明するには、民間資格(G検定、E資格など)やベンダー資格(AWS、GCPのML資格)が有効です。
Q. G検定とE資格どっちを先に取るべき?
A: 基本的にはG検定から先に取得することをおすすめします。
G検定でAIの全体像と基礎理論を理解した上で、E資格で実装力を身につける流れが効率的です。
ただし、既にプログラミング経験があり、機械学習の基礎知識もある方は、E資格から挑戦しても問題ありません。

Q. 資格なしでもAIエンジニアになれる?
A: はい、資格なしでもAIエンジニアになることは可能です。
実際の現場では、実務経験やポートフォリオが最も重視されます。
ただし、未経験からの転職では、資格が『学習意欲』と『基礎知識の証明』として有利に働くため、取得を検討する価値は十分にあります。
Q. 独学で取得できる資格はどれ?
A: 以下の資格は独学でも十分に合格を狙えます。
- G検定:公式テキストと問題集で独学可能
- DS検定:公式テキストと実務経験で対応可能
- 統計検定2級:大学レベルの統計学を独学で習得
- Python3エンジニア認定データ分析試験:公式教材と実践練習で合格可能
- AWS/GCP ML資格:公式ドキュメントとオンライン講座で独学可能
一方、E資格は認定講座の受講が必須なので、完全独学では受験できません。
Q. 資格取得にかかる総費用の目安は?
A: 目指すルートによって大きく変わります。
最小限ルート(独学中心)
- G検定:約2万円(受験料1.3万円 + テキスト代0.7万円)
- Python資格:約1.5万円(受験料1.1万円 + テキスト代0.4万円)
- 統計検定2級:約1.2万円(受験料0.7万円 + テキスト代0.5万円)
- 合計:約4.7万円
本格ルート(講座受講)
- G検定:約2万円
- E資格:約35万円(認定講座20〜40万円 + 受験料3.3万円 + テキスト代2万円)
- AWS ML資格:約5万円(受験料3.3万円 + Udemy講座0.2万円 + 実践環境費用1.5万円)
- 合計:約42万円
教育訓練給付金制度を活用すれば、認定講座費用の最大70%(上限56万円)が還付される場合があります。
まとめ:目的に合ったAIエンジニア資格を選んで最短でキャリアアップしよう

本記事では、AIエンジニアにおすすめの資格7選を難易度・費用・学習時間で徹底比較しました。
最後に、重要なポイントをまとめます。
- 資格は必須ではないが、未経験からの転職や社内評価で有利に働く
- G検定は入門、E資格は実装力証明、クラウド資格は実務直結
- 自分の目的(転職・昇進・スキルチェンジ)に応じて資格を選ぶ
- 未経験者は12ヶ月、経験者は6ヶ月のロードマップで計画的に学習
- 資格取得後はポートフォリオ作成と継続学習が重要
AIエンジニアのキャリアは、資格だけでなく実務経験とポートフォリオの組み合わせで構築されます。
資格を『スタート地点』として活用し、継続的な学習と実践を通じてスキルアップしていきましょう。
あなたの目的に合った資格を選び、最短ルートでAIエンジニアとしてのキャリアを切り開いてください。


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